趣旨

 

21世紀を迎え、私たちを取り巻く社会環境は、少子高齢社会の進行、情報通信技術の発展、国際化など著しく変化する一方で、人間関係・コミュニティの希薄化、ストレスの増大、事件の凶悪化など、多くの問題を抱えるようになりました。それらは地域社会でも同じと言えます。

 

 中台地区は、以前からスポーツの盛んな地域で、さまざまなスポーツ活動が活発に行われています。しかし、子どもの減少は、学校での部活動に支障をきたし、子どもたちが運動不足から体力低下を招く要因になり、仲間意識や社会性を育む場がなくなって、健全育成にも課題が生じています。

 

 高齢者においては、地域の中でいつまでも、健康で元気に生き生きと生きがいを持ち、安心して暮らせるようにしていくことが最大のテーマになっています。

 仕事をリタイアし、これまで地域での生活が疎遠になっていた中高年の人たちには、これまでの仕事を通して身に付けた知識や技能を生かしながら、地域の人々とともに過ごし、活動できる場が必要です。

 子育て中の若い人たちには、子どもと一緒に気軽に集え、安心して子どもが遊べると同時に、子どもと離れた時間を持ち、心身ともにリフレッシュでき、子育ての悩みなどが解消できる場が求められています。

 

 板橋区は現在、年少人口(0~14歳)11.4%、高齢人口(65歳以上)18.9%であり、10人に1人が子ども、10人に2人が高齢者という時代がすぐ目の前に来ています。中台・西台・若木地域も同様で、年少人口12.2%、高齢人口19.7%になっています。

 

 さまざまな問題の解決には、身近な文化であるスポーツは大きな役割を持っています。小さな子どもから’お年寄りまで、身近な場所で一緒にスポーツや文化活動を行い交流するなかで世代を超えた人と人とのつながり、地域の豊かさを創り出します。また、学校に依存してきた社会教育でもある部活動を地域で補うこともできます。

 

 人々の多様化したニーズを満たすには、市民の力で創り出す新しい「地域スポーツクラブ」は市民が協力して運営を行う「市民運営型スポーツクラブ」です。スポーツクラブの運営に携わる中で交流を図り、趣味を広げ深めるとともに、コミュニティの輪を広げ、健康で生きいきとした生活を送り、豊かな地域社会を創り出すことを目的としています。そして、子どもたちはそういう地域社会の中で、さまざまな人たちとふれあいながら社会性を身につけ、将来の社会を担う大人へと成長していきます。

 身近な地域の中に、人々が気軽に集い、茶飲み話ができる「みんなの心地よい居場所」があり、みんなが元気になれる地域社会の実現に向けて、「志村スポーツクラブ・プリムラ」を設立いたします。

 

2007年9月8日 志村スポーツクラブ・プリムラ